【複業先生経験者インタビュー】複業先生は、自分自身のユニークさを発見できるチャンスになる。株式会社LiB プロダクトマネージャー武井梨名さんインタビュー!

LX DESIGNでは、普段は民間企業で働く人、起業した人、昔は先生を目指していた人などなど、様々なバックグラウンドを持った方々が、学校の教室で先生として授業を行う機会を提供する「複業先生」を展開しています。
今回は、先日行われた湘南ゼミナール様との共同で開催した「未来探求プロジェクト」にて授業を行っていただいた、武井梨名さんにお話を聞かせていただきました。

武井梨名さんプロフィール

-武井さんには、ご自身のキャリアや、女性活躍などについてお話いただきました。「複業先生」として授業を担当された感想はいかがでしたか。

(武井さん)私自身、イベントへの登壇やピッチなどで、人前で話す経験はあったものの、主に社会人の方々を相手にして話す機会が多いので、今回の「複業先生」は小学生・中学生の皆さんにお話しするという点で、とても新鮮でした。

-普段のご経験と、「複業先生」として生徒さんを相手することの違いはどんな点にありましたか。

(武井さん)やはり、聞き手が異なるので話す内容や説明の仕方も変えなければいけないな、と思い、前準備の段階からいつもとは違う感覚で臨みました。

生徒の皆さんが、どんな意識をもって聞いてくれているのか、どのくらい話を理解してくださるのか、などを想像する必要があり、そのプロセスは面白いと感じました。

当日は、生徒さんからすると、とっつきにくいだろう思っていたトピックに関しても、興味を持って質問をしてくれたりしたので、少し驚きましたね。

-それは例えばどのようなトピックでしょうか。

(武井さん)授業では「副業」をテーマの一つとしてお話ししたのですが、そこで、「副業をやることで、本業に支障はでないですか?」「タイムマネジメントどうしていますか?」といった、かなり具体的な質問をもらったんです。仕事の経験はまだないはずの生徒さんたちが、さらに仕事を超えて、副業をするということに関してもしっかり想像が及んでいるんだなと分かり、すごいと思いました。

-授業前に不安だったことなどはありますか。

(武井さん)普段の仕事などで社会人を相手に話す場では、前提として聞き手の業務への理解があるので、そのうえで明日にでも使えるようなノウハウや具体的なヒント織り込むことを意識しています。

でも、今回のような生徒さん向けの場では、もう少し普遍的な概念や、この先も覚えておいてもらいたい大事なことをお話したいと思いました。仕事というテーマを通じて、彼ら/彼女らの今の生活や学習に、どう紐づけて消化してもらえるか、というのが重要だと感じたので、その点は授業を組み立てる際に苦労しましたね。

また、生徒さん用の資料も、どこまで漢字表記にしていいか、あるいは単語を平易な言葉に置き換えるべきかなど、悩みながら作りました。

-「複業先生」の担当のコーディネーター(*)とはその点どのように調整されましたか?

(武井さん)事前に打ち合わせや、2回ほど模擬授業をする時間をとってもらったので、そこで内容の修正を行っていきました。普段、小中学生と接する機会が少ない私にとっては、丁寧なサポートがありがたく感じました。

*…複業先生として授業を提供する方と、受け入れ側の担当者の間をつなぐ架け橋の役割。複業先生に寄り添って授業づくりをサポートする。

-「複業先生」を経験された武井さんからみて、この経験は、どのように活かせるものだと思われましたか?

(武井さん)そうですね…例えば転職活動の際などに、自己分析をしますよね。その時に、自分で自分のやっていることを正しく評価できない、という人は多いんです。あるいは「私のやってきたことなんて…」と、自分の経験を低く見積もってしまうケースもあります。

でも、自分で想像している以上に、その人自身の経験やものの見方には、ユニークさがあります。「複業先生」として授業を行う際には、そのユニークさをきちんと認め、言語化して人に伝わる形に落とし込む、という作業が必要です。これは、自分を見つめ直すいい機会になると思いますし、新たに自分の強みを発見することにも繋がるはずです。生徒へ「教える」ということだけではなく、「自己発見の機会」としても、活用していただくといいんじゃないかな、と思いました。

-ご自身も副業をされている武井さんですが、副業をもっていることの良さについても教えていただけますか。

(武井さん)副業は、チャンスを増やすことにつながると思います。一つの仕事に専念するというのが当たり前だった時代には、チャレンジできる機会も限られていましたが、

副業が可能な状況では、自分の興味があることに関して打席に立てる回数が増えます。そうして得た打席で、自分の適性を確かめたり、興味のある分野に近づく方法を検証していったりすることができます。

そういう意味で、副業は自分の理想に対して主体的に突き進んでいくための手段だと思いますし、お金稼ぎ以上の意義があると思っています。

-副業に挑戦したいと思う人が増えている一方、課題としてはどのようなものがあるんでしょうか。

(武井さん)副業としてできる仕事には、まだまだ偏りがあるな、と感じます。エンジニア、デザイナーなどのように納品形態が分かりやすい職種に関しては、高単価な仕事のオファーがたくさんあります。一方で営業職のような、汎用性は高いけれど高度に専門的ではなく、切り売りがしづらい職種に関しては副業の機会は限られています。

-確かに副業のマッチングサービス等でも、募集が出ている職種は限定的ですね。

(武井さん)一つの解決策として、発注する会社の側も、受注する個人の側も、今までのカテゴリに則って仕事を分類するのではなく、より細分化してとらえ直すのが有効ではないか、と思います。

個人側は、例えば自分のスキルを単に「ライティング」と括ってしまうのではなく、「分かりやすく説明することができる」「適格に描写することができる」という風に分解していくと、仕事の幅は広がります。

また、会社側も従来のジョブディスクリプションを踏襲するのではなく、現状に即して業務内容を更新し、オープンにしていくことで、適切な人材の獲得が可能になっていくと思います。

-そういう意味でも、複業先生は自分の経験を棚卸するいい経験になりそうですね。
複業先生をステップとして、自分の仕事の幅を広げられる人が増えれば何よりです。武井さん、本日はありがとうございました!

教育業界特化型”複業”案件プラットフォーム”複業先生”

“複業先生”応募はこちらから

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です