9月3日(木)、神奈川県にある男子校・聖光学院中学校高等学校で、海外で活躍する日本人2名と中学生をオンラインでつないだバーチャル国際理解授業が行われました。
講師には、カンボジアのプロサッカーリーグで活躍しながら、恵まれない子供たちに対して教育支援を行っている友広壮希(ともひろ・まさき)氏と、カンボジアで10歳から18歳の子供たちに対してサッカー教育を行っている海老根滉大(えびね・こうだい)氏が登壇。カンボジアの生活環境や教育環境、自身が行っている活動の意義について、わかりやすく講演しました。
▼今回授業を行った複業先生のプロフィール


授業を担当する百武沙紀(ひゃくたけ・さき)先生は、「教員以外から話を聞く機会というのは、生徒にとってとても貴重。現地にいるからこそ、話してもらえることがあってよかった」と授業の手応えを感じているようだでした。また、「オンラインで海外の人と繋がるという体験自体に、生徒がワクワクしていた」と、いつもとは少し違う授業体験に対する、生徒たちの好意的な反応についても言及しました。
他にも、「テーマがリアルだった」「実際に話を聞いてみて、カンボジアについてさらに興味が沸いた」と言った声が聞かれ、海外で活躍する講師たちから、生徒たちが大きな刺激を受けたことがうかがえます。
今回の連携授業の実施には、「複業先生」を運営するLXDesignが支援を行いました。
複業先生とは、外部人材を活用したい現場の教員と、教育に貢献したい社会人とをつなぐソーシャルプラットフォーム。現時点でX名が登録し、すでにX校で実験的な合同授業が行われています。
教育現場に対して、生徒の好奇心を啓発するような授業や、社会の変化を反映するような実践的な授業など、さらに高度な授業が求められていく中、外部人材の適切な活用は、教員の負担を減らしつつ、授業の質を高める方法の一つとして、注目されています。
実際に文科省も、「社会に開かれた教育課程」を新指導要領の理念に掲げ、学校現場がスムーズに外部人材を活用できるようにするためのガイドラインの設定や環境整備などに力を入れています。
今後も、授業、キャリア教育、IT支援、部活指導など様々な分野において、外部人材がますます活用されることが予想されています。どのようにそうしたリソースをうまく利用していくかが、教育現場の変化の大きな鍵となっていくと言えるでしょう。